◆これでもか!!
『ひとふでがき』ってご存知ですか?
一本の線で途中でペンを上げることなくずーっと絵を描いていく、アレですね。
この絵本はひとふでがきで描かれています。
朝日と一緒に自転車で家を出て、いろんな動物に出会いながら、夜お月さまと一緒に家に戻ってくる、というシチュエーションです。
全ページをたどってみると、グルリ地球を一周!してきたことがわかります。
終わりのページにそのグルリの絵があって、子どもたちは『おお!』と唸ります。
なるほど、ちょっと感動的であります。
そしてこの絵本を読んでもらった子どもたちは、きっとひとふでがきを描きたくなるに違いないんじゃないかな?
◆ワークショップ見たい!
「どうぶつどのみちいっぽんみちワークショップ」なんて、子どもたちと好きなページをマネしてみたり、自作のひとふでがきを作ったら楽しそう!出版社さまいかがでしょう。
ひとふでで描けるということは、ひもや糸で描かれていてもよいわけで、絵をみていると、ひとふでがきの持つ儚さや繊細さもちょっと感じてしまいます。
・・・わたしだけでしょうか。
◆ご夫婦の作品
さて、お二人(ご夫婦だそうです)のコンビで作られた絵本『もしゃもしゃ』(福音館書店こどものとも)は、まさに同じテーマを毛糸を使って表現。
非常に緻密で、なんの動物かあてっこもできる。
もしゃもしゃっと動物になったり、もしゃもしゃっと毛糸にもどったり・・・。
わたしはこの絵本が大好きで、今もよくお話会で読ませていただいています。
(残念ながら書店では現在手に入りません)
ほかにもコンビ作に、絵本『ふしぎなナイフ』(福音館書店 え 福田隆義)。
1985年に発行されたこの絵本は、今もまったく人気が衰えることがありません。
「ふしぎなナイフが まがる/ねじれる/おれる(本文抜粋)」子どもも大人も現実としかいいようのない不思議なナイフの絵に引き込まれていきます。
ナイフがきれたり、ほどけたり、音まで聞こえそう。
中村牧江さんと林建造さんの創られた絵本世界で遊んでみてください。
◆ほかにも。
もしゃもしゃ(福音館書店)・ふしぎなナイフ(福音館書店)・ありさんどうぞ(大日本図書)・てをみてごらん(PHP研究所)・ちかくにいるのだあれ(ひさかたチャイルド)・ちがうのだあれ(ひさかたチャイルド)
(2011年2月掲載)