◆季節は廻る
この絵本のことをうまく説明できません。
どんなことばを紡ぐより、まず開いてみてください!
こうやって春はくるんですよ。
こうやって、季節は巡るんですよ。
そして、季節をひと回りして、自分をみつめてみると…、ほら、どう!?
こんなふうに大きくなってるでしょ?って…。
そういう本です。
◆子どもたちと
たくさんの小学校で『仔牛の春』を読みました。
読み終えると子どもたちは、きつねにつままれたような顔をして、「わっかんなーい、もう一回見せて見せて」と、本を囲みます。
…みんなもこんなふうに大きくなってるんだよ。
絵本をバラバラめくる子どもたちに、おばさんはいらない一言を囁きます。
…ええ?でも、角、はえてないよ。
子どもたちはうれしそうに、自分の頭をコリコリさすりました。
…ほんとはね、きっとはえてるよ。
(2005年2月掲載)
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