◆ステキな作者
文は、回文やアナグラムでもおなじみ、詩人の石津ちひろさん。
ささめやゆきさんの絵は、とても優しくて、愛情という名のユーモアに溢れています。
男性にしか描けない女性らしさを感じる絵なの。

◆みんな大好きがおがおぶーっ！が絵本になったよ
子どもたちが大好きな「がおがおぶーっ！」が、絵本になりました。
昨年出版された『シマウマしましまなぜあるの？』を、もっと親しみやすく、NHK教育で放映されている「がおがおぶーっ！」の世界観を前面に出して・・・というのがこの絵本です。
子どもたちは「がおがおぶーっ！」をよーく知っているのですね。
お話会で読むと、保育園や小学校高学年の子どもたちも、そして、おかあさんたちも「がおがおぶーっ！」って言いたいみたいです。
今度の絵本はそんな気持ちに応えてくれる、みんなでたくさん参加できる形に仕上がっています。
もちろん、リラ・プラップさんが動物たちのなぜかな？なぜかな？わかるかな？にも、答えてくれていますよ。

◆あしたうちにねこがくるの・・・どんな気分？
「あしたうちにねこがくるの」・・・この一言だけで、
ドキドキとその日を待った、子ども時代に帰れるでしょ！？

◆はじめてペットを飼った日はね、
初めてペットを飼った日のこと、覚えていますか？
わたしもね、子どものころにイヌを飼っていましたからね、初めて来た日はそりゃあもう、うれしくて、かわいくて、その反面、どうしていいかわからなくって、今まで味わったことのない感情に、自分がオロオロしたのを、今でも覚えています。
この絵本は、自分の家にネコがもらわれてくる前日、そのネコのことで、ドキドキワクワク頭をいっぱいにしている女の子のお話。
「もしも　・・・　な　ねこだったら　どうしよう」
そんな想像がページごとに繰り返されます。でもね、決して不安な気持ちじゃないのよ。そのうれしさがワクワクがこみ上げてくるかんじ。絵から文から伝わってくる。
そしていよいよ、画面いっぱいに描かれたドア・・・「ピンポーン」
読んであげていたら、小さな女の子が、「きたね！」って、小声でささやいた。
そのとき一緒に絵本をのぞきこんでいた子どもも子大人もみんなして息をひそめて次のページを（？）、ドアが開くのを待ったのよ。
・・・さて？どんなネコがきたと思います？
不思議なことに、絵本の中の女の子の台詞とおんなじことばを、本を見ていた子どもたちがつぶやいた。
・・・そんな、すごい絵本なんです。

（２００９年７月掲載）