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Summer Santa Claus
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  2000年 10月のゆんちゃんみなちゃん
ゆんちゃん13才 みなちゃん10才
 
  秘密の楽しみ
   

 

二階に置いてある冷蔵庫は古ーいものです。壊れちゃうまでは使おうね、と、もの凄いモーター音ブンブン響かせながら、ビールやジュース、ときに丸ごとのスイカなんかを冷やすのに使っています。
その冷凍室では、『いざ!』というときのためのアイスキャンディが冷えています。ゆんちゃんやみなちゃんのお友だちが、急に来てくれたときのための『いざ!』
お菓子はすぐに食べちゃうし…、お友だちが来てくれた時に、何もないのでは、申しわけありませんものね。そこで、一箱に6個入りのアイスキャンディを、二箱、三箱ストックしているのです。
ところが、この『いざ!』というアイスも、あっという間に、なくなっちゃう。もちろん、わたしだって、食べちゃいけない、なんてケチなことは言いません。でもね、一日で、6個入りのアイスキャンディがなくなって、しかも、箱だけが、涼しい顔で冷えてたりすると…、お小言を言いたくなってしまう、というものでしょう?
冷凍庫を開けて、あれ!?と言いましたら、ゆんちゃんとみなちゃんが飛んできました。
「まだ、ぜんぜん食べてなかったのに・・・」
ゆんちゃんは、目をまん丸にしています。
みなちゃんは…、
「あたしじゃない!ママはあたしを信じてくんない!」と、きたもんだ。まだ、あれ?と言っただけ、ですってば。
  とにかく、アイスキャンディはあきらめて、アイスクリームを置く方針にと変更しました。わが家のキッチンは一階ですから、ワンちゃんじゃあるまいし、スプーンも使わず、自分の部屋に持ち帰って、こっそり食べるわけにはいきませんもの。キッチンでは大抵の時間、かあさんがデン!と構えています。
  ところが二日後、また、二階の冷凍庫では、箱だけが冷えてる。もう、いったい、どうやって食べているのかしら?
  ある日、わたしは、みなちゃんの部屋のゴミ箱からアイスクリームの空き容器を発見してしまいました。おまけに、開けっぱなしの引き出しにありました!マイ・スプーン!
  みなちゃんはまず、スプーンひとつを確保。いそいそ二階の冷凍庫からアイスクリーム持ち出しては、部屋でこっそり食していたのでした。
(スプーンはどこで洗っていたのだろう!?たぶん・・・洗ってないね)
自分の好きな場所で、自分の楽なかっこで、愛しい者をボンヤリ想う。それも…、お墓参りかもしれないな。猫みたいに丸まったみなちゃんを見ながら、フトそんなことを考えました。
  でもね、二つのお皿にのせて、運ばれてきたグレープフルーツ、昔食べたメロン型容器に入ったシャーベットを思い出します。ひとつは本体。もう、片方はフタ!
さて、かわいいみなちゃんは、どっちをおねえちゃんにあげるのでしょ?